2008.12.24(水)

秩父良いとこ一度はおいで 農協直売所

 
秩父はかつて「桑畑」が多かったと言いましたが、その桑畑も非常に少なくなって農家では野菜を作るところが増えました。
筆者が東京に住んでいたころは「秩父は耕作放棄地ばかりで農業はダメだ」と思っていましたが、35年ぶりに戻って近くにある「農協直売所」に行って少し考え方が変わりました。
直売所自体は日本中あちこちで見られるようになりましたから、イメージはお分かりだと思います。
 
chokubai.JPG  
JAちちぶの直売所ですね。
表からみると小さそうですが中は広いですよ。
 
 
 
 
 
 
直売所の農産品は一般的に「安くて新鮮」です。スーパーとは違って「旬」のものが並んでいます。
言葉を換えるとそれぞれの産品が「旬=盛り」の時にしかないので、おいしかったからもう一度買いに行こうとしても次にはないということが多いのです。
筆者が感心したのは「値段」ではありません。
従来の野菜の種類以外にいろいろな新しい野菜が地元で作られているということです。
「モロヘイヤ」「ヤーコン」など名前は知っているけど、秩父で作っているの? というものがたくさんあります。
秩父の農家もいろいろ工夫しているんだなあと感心した次第です。

2008.12.22(月)

秩父良いとこ一度はおいで 文化・経済の中心

 
今は日本中が「東京」中心です。大阪だって、名古屋だって「東京中心の日本」にあるいち地方都市になってしまっています。
(大阪、名古屋の人には異論がたくさんあると思います)
昔は(どのくらい昔かという学問的な質問はしないでください)鉄道や道路もあまり発達していなかったし、テレビの全国放送も今ほど発達していなかった。
そのため、各地方にそれぞれその地方の「文化・経済の中心」がありました。
江戸時代の藩の数だけ考えても「江戸時代末期に276藩」あったというのですから、少なくともそれだけの文化・経済(本来は政治)の中心が日本中にあったということです。
文化・経済の中心ならばもっと多かったでしょう。各地域、地域に中心があったのです。
秩父もそのひとつです。「秩父銘仙」と呼ばれる織物があり多くの人と金が集まっていた。人が集まり市が立ち、お金が動く。その中で他とはちょっと違う文化もできる。
秩父音頭の歌詞に「おらが方じゃこーうだよ。おっかしけりゃお笑いな」というのがあります。ある意味では「開き直り」ですが、かなりの自信家だと思います。
秩父文化の究極が「秩父夜祭」なのでしょう。冬の12月に「盛大な花火」を上げます。
秩父人は「冬に花火をあげるのは当たり前」だと思っていますが、実は世間では花火は夏の風物詩です。「おらが方じゃこーうだよ」ですね。
秩父夜祭は「養蚕農家」が一年の仕事を終えて時間ができてから行われるのです。「秋子(あきご)しもうて麦蒔き終えて、秩父夜祭待つばかり」です。
今年の秩父夜祭(秩父人は単に「おまつり」という)は平日だったので19万人しか来なかったのでいつもの年よりゆっくりと見物できました。
 
 
 
 

2008.12.20(土)

秩父良いとこ一度はおいで 田園風景(冬)

秩父はこの地域の中心だと豪語しましたが、やはり秩父は田舎です。田園風景は必要ですね。
秩父の伝統的な田園風景は本来は「桑畑」だったのです。
秩父は高度成長期までは「織物」で栄えていました。桑を栽培して「蚕」(秩父では「おかいこ様」と呼ぶ)を育て、絹を作り、糸にして、染めて、
織っての一貫作業が秩父で盛んに行われていたのです。
その原点である桑畑も本当に少なくなりました。私が高校の時に自転車で通学するのに桑の葉が茂ると国道に出るのに道がよく見えなかった覚えがあります。
tanboyamaai.JPG
 
伝統的に秩父には田んぼは多くないのですが、この写真は工場の近くの峠から撮ったものです。
山間にある田んぼですね。もう完全に冬の風景です。
 
 
 
 
 
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こちらはイチゴのハウスです。
温室なのでもう出荷が始まっています。
1月ころからは「摘み取りイチゴ」のためにたくさんの観光客の方が来られます。
桑に代わる貴重な現金収入となる農業ですね。
 
 
 
田園風景と言っても冬は作物もないので寂しい限りですね。
 

2008.12.18(木)

秩父良いとこ一度はおいで 札所

本日から秩父の紹介は「秩父良いこと一度はおいで」というタイトルに変更します。
そのタイトルの次に記事ごとの名前をつけます。
 
かつて鉄道もなく、もちろん自動車もない時代には地域ごとに中心地があったようです。
その時代には秩父は埼玉の西部と一部の群馬県の経済・文化の中心だったようです。
その名残でしょうが、お寺の数も通常よりもかなり多い気がします。そのお寺のなかに「ナンバー寺」があります。
四国88ヵ所や坂東33ヶ所と同じような仕組みでしょうか?(仏教的ないわれは良くわかりません)
秩父には34ヶ所の「ナンバー寺」があります。札所と呼ばれていますが「一番」「十三番」などといちいち「寺」をつけずに呼びます。「十三番の隣」と言えば「秩父人」は「慈眼寺」のことだなとわかります。
temple#21.JPG
 
札所21番です。
秩父市の中心街からちょっと外れた(荒川の対岸)にあるお寺です。
札所34ヵ所の中では小さなほうです。
 
 
 
 
temple#22.JPG  
こんなお地蔵さんも畑の中に突然あります。
周りの風景に溶け込んているでしょう。
かつてテレビドラマにも出演したお地蔵さんです。
 
 
 
 
 
 
 
札所についてはこれからも時々取り上げていきたいと思います。

2008.12.16(火)

未来の野菜は 埼玉県秩父市から その4

前回の記事で「秩父のランドマーク」のひとつは「武甲山」だと説明しました。
この武甲山に雪が積もりました。
秩父の市内は雨だったのですが、高い山のほうは雪だったようです。
bukosnowed.JPG


頂上の方は雲がかかっていいますが雪が積もっているのはお分かり頂けると思います。
東京が雨でも秩父は雪になり、秩父市内が雨でも高い山は雪が降るということが良くあります。
それでも秩父市内に雪が積もるのは年に2~3回です。それも翌日にはほとんどとけてしまうようなものです。
 
 
 
 
秩父は池袋から特急に乗れば1時間20分で着くところですから「雪国」ではありません。
東京よりもかなり寒いことは間違いありません。