2011.06.27(月)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場システム輸出 

 
私たちのところへも外国から「植物工場システム」を輸出しないかというお話があります。
外国からメールや電話で直接コンタクトが来たり、日本の会社からのお話だったりと
ルートはいろいろですが、かなり頻繁にお話を頂きます。
 
完全閉鎖型の植物工場は日本独自のもので、外国でも興味を持っている人が多いようです。
地域的には中国・韓国が多くて、その他のアジアの諸国(香港、シンガポール、マレーシア、
タイなど)が時々あります。 また、中近東のお話もあります。
 
筆者個人的には「気候の厳しい国」で「露地では葉物野菜が出来ないところ」に適しているのでは
ないかと考えています。
その点では「中近東」などには向いていると思っています。
中近東では葉物野菜は基本的に輸入が大半を占めています。
それでも食の西洋化も含めて「生サラダ」が健康に良いということで「お金持ち」の間では
「高くても新鮮な野菜」が食べたいと考える傾向があるようです。
 
そんなに引きあいがあるなら「輸出に注力したら良い」という考え方もあります。
経済産業省などは「植物工場の輸出」を支援したいと言われています。
しかし、筆者はそんなに簡単なものではないと考えています。
 
ほとんどの植物工場が中小企業や零細企業で輸出におけるリスクを負担できないのが実態です。
それなら、大手商社やエンジリアリング会社などを経由して輸出すれば良いだろうと言われますが
そういう大きな会社にとっては「数億円からせいぜい数十億円」のプラント輸出では採算に
合わないようです。
 
小さいとはいえ、プラント輸出になりますから「一年に数件の成約」とはいきません。
中小ないしは零細な植物工場が「一年に一件成約するかどうか」の案件に人を張り付ける
のも不可能です。
 
大学の先生や経産省の方は「日本の完全閉鎖型植物工場の技術は世界一」であり「世界の
各国で需要はある」と言われます。
筆者もある意味では真実だと思っていますが、経営的にはそう簡単にはいかないというのも
真実です。
 
韓国などは「国を挙げて支援」していると聞いています。
日本の植物工場を国の補助金を使って研究し、輸出するための研究・調査も国の支援を
受けている韓国などに負けてしまう可能性が高いと思います。
筆者は「韓国との競争に負ける」のではなく、「韓国との競争の土俵にも乗れない」日本では
ないかと考えています。(愚痴になりました)