2012.03.17(土)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 日本の制度疲労

 
またまた、ちょっと大きな話題です。
日本はいろいろなところで「制度疲労」していうことを、筆者は何度かこのブログで言っています。
もちろん、これは筆者のオリジナルではなくて、新聞等でもよく言われることです。
 
日本は戦後の「復興」の時に、それまでとは違う制度を作り上げました。
教科書的に言えば「新憲法」ができたので、社会構造が変わったということでしょう。
もうちょっと突っ込むと「軍部」がいなくなった代わりに、「官僚」が力をつけたという人も
います。
 
そんな新しい制度が60年以上経って「疲れて」きたということです。
政治で言えば「55年体制」が崩れたのが、かなり前に「2大政党制」になりました。
それも、まだまだ「うまく機能していない」のでしょうが。
 
ちょっと前になると「国鉄」「電電公社」が民営化して、競争にさらされながら「りっぱ」に
生まれ変わりました。
日本航空も「倒産」という苦しい事態に遭い、生まれ変わろうとしています。
航空業界はこれで新しい制度が完成したわけではなくて、LCCの誕生という「変化」の
真っ最中ですね。
 
今話題になっているのは「電力業界」ですね。
福島のような悲惨な事態を起こさないと「議論」にもならなかった「旧制度」の中心だったの
でしょうね。いまでも、「旧制度」を守ろうとしている人達がたくさんいることでも分かります。
 
これから変わらざるを得ないものもたくさんあるのでしょうが、そのひとつが「農業」です。
TPP が議論の中心になっていますが、TPPへの対応は瑣末なことで、農業の基盤を
どのように強化するのかが重要なのでしょう。
 
株式会社が農業参入したから「これで完了」ということではないと思っています。
株式会社の参入は単に「農業に経理」を導入するということでしかないと思っています。
他の業界で「株式会社なら全てうまくいく」なんてことを言う人はいません。
逆に「株式会社だからダメ」と言う人も全くいません。
農業者(株式会社を含む)が何を、どのように、やるかが重要なのです。
 
私たちは「株式会社」ながら「農業者(認定農業者)」に認めてもらって仕事をしています。
いろいろな方に応援・支援もして貰っています。
しかし、いろいろな新しい試みをしようとすると「異端児扱」されることが、まだまだあります。
 
まだまだ、「植物工場は農業なのか工業なのか」の議論があります。
ちょっと県をまたいだ仕事をしようとすると「大議論」になる場合もあります。
海外に出ていこうとしているわけでもないのに「今の制度に合わない」と特別視されます。
だから、力のある企業は日本を出ていくということかもしれませんね。
 
「役所」も「銀行」も一部の人は既に「変化」に気付き、制度内でもできるだけのことをしようと
する人がいますが、「制度は制度だから」という「正論(?)」を突き破れないことがあります。
その時に「割を食う」のは、新しいことをしようという人間なのです。