2012.03.13(火)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 農業雑感 制度疲労

 
先に、青果の流通が「制度疲労」を起こしているのではないかと言ったことがあります。
「制度疲労」という定義がきちんとしていないというご指摘も受けるかもしれませんが、
筆者は従来型の制度が日々変わっている「実態」に合わなくなっている状態のことを指しています。
 
制度が実態と合わなくなってしまうことは通常のことです。
制度は制定された時から「陳腐化」が始まるという人もいるくらいですから、実態と合わなくなる
のは「当たり前」というば当たり前なのです。
この合わなくなった制度を「金科玉条」のごとく「守る」ないしは「実態を見ながら調整を試みる」
ことをしないで「制度だからダメ」というのが問題なのです。
 
昨日発表された「オリンピックのマラソン代表選考」でも、ある種の「制度疲労」が見られました。
選考方法のことではありません。(選考方法にもいろいろな議論がありますが)
選手の「所属」のことです。
 
藤原選手は「無職のランナー」と言われています。(ちょっとこれはヒドイ言い方だと思いますが)
落選した川内選手は「市民ランナー」とか「公務員ランナー」と言われています。
つまり、「実業団」と言われる「企業」の所属して「実態はプロ」のような環境で練習している
人達ではないのです。
もっと言えば選ばれた山本選手(佐川急便)は企業には属していますが、選考レースでは
「招待選手」ではなく、一般参加でした。
 
インターネットの記事では「ある陸連関係者」が匿名を条件に語った。
「正直、3人の五輪代表のうち2人も非実業団選手に独占されては困ります。特に川内は、これまでのエリートランナーとは違うやり方で成長してきた選手です。彼のようなやり方で勝てることが喧伝されると、”実業団や陸連は高いカネをかけて何をやっているんだ”という批判が起きかねない」
 
上記の記事に象徴されるように「陸上競技」の選手育成方式は「すでに制度疲労」を起こしている
ということです。これを守ろうとしているのが「実業団」や「陸連」ではないでしょうか?
今回の選考で「川内選手」が選ばれなかったのは筆者としては「当然」だろうと思いますが
すこしでも「市民ランナー」を代表にしたくないという気持ちがあったら残念です。