2012.06.26(火)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場をめぐる状況その2

 
筆者は「生意気」ながら、植物工場に関するセミナーの講師や新規事業として植物工場を
考えている人や会社の相談にのることがあります。
また、短いですが文章を書くこともあります。
 
そんな中で感じることは「ネームバリュー」のある会社の方にはなかなか勝てないという
ことです。別に勝負をしているわけではないので「勝ち負け」ではないのですが。
 
世の中で有名な(ネームバリューのある)会社が何か発表すると、野菜工房が同じことを
言ったりやったりするよりも注目されるということです。
植物工場の設備販売などを考えても、有名な会社が「植物工場設備販売に進出」と発表
すると「信頼性のある設備」だろうと考える人が多いようです。
 
仮に、その会社に「商業規模の設備」を建設した実績が全くなくても「信頼性のある設備」だと
理解される傾向があります。
また、「○○○○大学」の技術を使っているとか共同で開発とかいうセールストークも非常に有効
なようです。
 
筆者はよく言うのですが「商業規模」の設備を「建設」したり、「運営」したりの「実績」が
どのくらいあるかが最も重要です。
「ハードがきちんとしている」ことは大前提で、「運営ノウハウ」(栽培ノウハウだけではない)が
備わっている会社の設備を検討することが絶対条件です。
 
大学や研究機関の「実験規模」の設備では「栽培ノウハウ」は得られますが、「商業規模の
運営ノウハウ」とは違うことを認識しなければなりません。
また、「小さな規模(日産100~200株)」で、「とりあえず勉強」してという考え方にも
筆者は否定的です。
 
商業規模(筆者は最低日産1000株だと思っています)での「運営ノウハウ」は実験設備の
ものと全く違います。
商業規模の運営ノウハウを「勉強したい」ならば、商業規模の設備のところで何ヶ月か研修
することしかないと思います。
 
植物工場は大きな初期投資が必要なので、実績のない設備や運営ノウハウがない会社から
設備を購入することは「大きなリスク」だと思います。
誤解をおそれずに言えば「実績づくり」のお手伝いになっても「しょうがない」という覚悟が
必要ですね。
 
筆者の非常に偏見に満ちたコメントでしたが、「その1」でもコメントしたように「植物工場業界
よりも外野が賑わっている状況」を考えると「外野」からは一歩離れた冷静な自身による
判断がより重要になるということを言いたかったのです。