2011.03.01(火)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 農業雑感 耕作面積拡大

 
農業雑感の第2回です。
日本の耕作面積の拡大は進むのでしょうか?
農地の集約化を目指した規制緩和は行われています。
 
しかしながら、筆者はそう簡単に集約化が進むとは思っていません。
(ここからが、かなりの独断と偏見です。)
 
現在の農業政策の大きな柱は「農家の所得補償政策」です。
この政策は「小規模な農家にも同じように所得補償する」というものです。
つまり、細々と小規模でも農業を続けられるということです。
このため、小規模農家が農地を売ったり、生産委託をする必要がないのです。
この背景には「先祖代々の農地」を手放せないという倫理感もあります。
 
現在の日本の政策は「農地の集約化」と「小規模農家の生き残り」という二律背反となって
いると言っても良いと思います。
フランスでは1980年代までは今よりもずっと小規模な農業だったといいます。
それを土地公社を通じて「農地の集約を半ば強制的」に行ったそうです。
その結果、50ha以下の農家の割合が6割から2割に減ったそうです。
資本主義の根本である所有権侵害という面もありますが、農業の競争力強化のために必要だ
としてあえて行ったのだと思います。
ドイツでは1960年代には2ha 程度であったものが、現在は17ha 程度まで大規模しています。
 
日本でも本気で大規模化をするつもりになったら、かなり強硬な政策を行わなければならないと
思います。
しかし、農民票をあてにしている今の2大政党ではなかなか難しいと思います。
民主党の所得補償制度だって農民票を確保するために導入したというのが本当のところでは
ないかと思わざるをえません。(かなりの独断と偏見です)
 
 

2011.02.26(土)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 農業雑感 耕作面積

 
ここ2週間、種々の事情でブログの更新ができませんでした。
これからは出来るだけ毎日更新したいと考えています。
 
そのためにも今回から「農業雑感」という題で不定期ですがブログを書いていきたいと思います。
これは㈱野菜工房が認定農業者として「農業」にかかわっているので、筆者自身が感じる
日本の農業について書いてみようというものです。
「雑感」なので、筆者自身の「独断と偏見」もずいぶん入ると思います。
読んで頂いた方でご意見があればどんどんコメントを投稿して頂きたいと思います。
 
第1回は「耕作面積」です。
日本全体の「一戸当の耕作面積」は1.2ha です。
外国の資料を見ると「ヨーロッパ全体23.8ha」 工業国のイメージの強い「ドイツ16.6ha」です。
「アメリカ110.7ha」「オーストラリア220.2ha」なので日本の耕作面積がいかに小さいかが
分かると思います。
北海道のような「大規模農業」でも「北海道平均で17.2ha」でドイツと同じくらいです。
北海道の中でも大きな十勝地方で「37.9ha」ですから、アメリカの3分の一でヨーロッパ平均を
ちょっと越えた位です。
(これらの数字は統計を取った年が場所によって違っているので細かい数字ではなくイメージ
 で理解してもらった方が良いと思います)
 
日本の農業は耕作面積が非常に小さいということです。
そして、米を作っている農家の数が圧倒的に多いことが特徴だと思います。
また、耕作面積が小さいにもかかわらず「機械化」は進んでいます。
そのため、機械への投資コストがかなり大きな負担になっていることが指摘されています。
 
政府も「農地の集積」ということを目標にあげています。
小さな耕作地に高価な専用機械(年に一度しか動かないものもある)を導入している兼業農家
が所得補償を受けているという現実なのでしょうね。(ごめんなさい。非常に独断と偏見です)