2012.07.06(金)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス その他話題 空の競争?

 
今回は植物工場と全く関係のない話題です。
かつて「入試学力検査」という話題を採りあげたことがあります。
 
今回は「またぞろ出てきた航空族=利権集団」という話題です。
全くの個人的意見なので、ご不快な方は忘れてください。
 
ここ一月ぐらい話題になっているのが、「日本航空が史上最高決算」をして「全日空が
不公平だ」と文句を言っていることがあります。
 
筆者個人としては全日空の言っていることには賛成できません。
日本航空は法的手続きに則って「会社再生」を行ったのです。
 
「公的資金(3500億円)」が投入されたことが話題になりました。
公的資金の投入はちょっと特殊なケースです。
それでも、かつて「ダイエー」「多くのメガバンク」に例があり、最近では「東京電力」があります。
決して「非常に特殊なケース」ではありません。
 
日本航空のケースでは「破産」という手続きをとって、「株式は紙切れ」になり、多くの銀行債権
を棒引きにするという手法が採られました。
この点では多くの人に迷惑をかけたことは事実ですが、資本主義経済における通常の手続き
です。株主も銀行も自分たちのリスクで投融資して、ある時期は利益を上げていたのです。
 
公的資金(3500万円)も今年秋の株式再上場で、ほぼ2倍になって国に戻ってきそうだと
言われています。ダイエーやメガバンクの例を考えると「大成功」です。
今回の東京電力のケースと比べてたら、多分「天と地」の差があるでしょう。
 
一方で、全日空が言っている「繰越欠損金」だって、通常の手続きですし、全日空だってここ何年も
税金を払っていない(繰越欠損金がある)のに「何を言ってるの」という感じです。
また、日本航空が破産した時に「支援するのはけしからん」と言いながら、「つぶれた会社」に
乗らずに全日空に乗ってくださいと言って路線を広げていった経緯がありますよね。
 
日本航空は「再生」の中で、従業員を大量に解雇し、残った従業員の給与を大幅カットし、
パイロットを初めとした乗務員の特権を制限(タクシー送迎の取りやめなど)し、OBの年金カット
をしてきました。身を削ってコストを下げたことは事実です。
全日空ではいまだにパイロットは世界一の高給で、タクシーの送迎を続けていると報道されて
います。
 
世界に目を向ければ「米国の大手航空会社」で「破産」を経験していない会社はない。
今度のAA(アメリカン航空)が最後の破たんを経験していなかった会社なのです。
これらの「破たんにより身軽になった」米国の大手航空会社と競争しなければならないのが
全日空であり、日本航空なのです。
 
ここで、今回の主題である「またぞろ出てきた航空族=利権集団」になります。
下記の2つの記事を読んでください。
筆者はこの記事を読んでこの長文のブログを書く決意をしたのです。
(全日空発言がきっかけではありません)
 
空の競争指針 自民PT
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120706-00000014-jij-pol
HAC支援 国交省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120706-00000079-jij-bus_all
 
最近の民主党の「ていたらく」が、自民党を調子づかせていると思っていた筆者は
「利権政治」が復活する嫌な雰囲気を感じています。
 
日本航空が「なぜ破たんしたのか」は、政治家・利権集団(役所を含む)が日本航空を食い物
にしていたからだと筆者は考えています。
かつて、歴代の社長を送り込んでいた運輸省(今の国交省)、採算の取れない地方空港を
無理やり作り路線開設を強制したことが大きな原因です。
天下りに食い物にされ、社内にまん延した役所体質、乗務員の特権意識などが社風になった
ことがもう一つの大きな原因です。
 
また、自民PTは同じことを議論しはじめ、国交省は「地方路線の復活」「ローカル航空の支援」
をやっと上向きかけた日本航空に強いようとしているのです。
かつての日本航空のようでないから、全日空に対しても飴も与えながら「足を引っ張る」かも
しれません。全日空も「人ごとではない」はずです。
 
航空のグローバル化、「オープンスカイ」を唱えている国交省が、破たん経験した米国大手航空
会社やLCCと競争しなければならない全日空、日本航空の足を引っ張ることは止めて欲しいと
思います。