2012.07.12(木)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場をめぐる状況その5

 
その4で少し触れた「販売方法」について述べたいと思います。
 
植物工場の生産物を「自社」で使えれば、売れ残りを心配する必要がないので一番安全です。
例えば、惣菜メーカーが自社で植物工場を運営して、自社の惣菜の原料に使うのが典型です。
惣菜工場と同じ場所にあれば「輸送費」も全く掛かりません。
 
上記のような「自家消費」を別にすると、通常は他社に販売することになります。
この場合に「生産コスト」が通常の農産物に比べて高い植物工場の生産物は「付加価値」を
認めて貰って「高い価格」で買ってもらう必要があります。
 
ここでいう「付加価値」とは、私たちの会社で言えば「AAA」です。
「無農薬」「低細菌」「低硝酸」です。
これに加えて「歩留まりの高さ」「保存性の良さ」があります。
 
上記の付加価値を理解してくれる人は「値段も決して高くないよね」と言ってくれています。
会社が始まった時から使ってくれている(3年半)ホテルのレストランのシェフは「最初は
高いと思ったけど、使っているうちに歩留まりや使い勝手の良さを考えると高いと思わなく
なった」という、筆者としては涙が出るようなコメントをしてくれます。
 
レストランの厨房でも「人件費」を削ろうと、働く人の人数を減らしています。
少ない人数の中で、レタスを「洗い」「異物の有無の確認」「水切り」「カット」などに人手を
割くのは大変なことです。
この人件費の削減を考慮すると「植物工場の野菜」は高くないという話になります。
 
「歩留まり」が高いというのも、大きなメリットです。
露地のレタスを厳密に選別していくと、旬の時期でも「60~65%」しか使えません。
季節外れの時期で品質が悪い時には「35%」程度しか使えないということもあります。
私たちのレタスなら「95%以上」の歩留まりがあるので、値段が2倍でも十分対抗できると
いうことです。
 
「無農薬」をアピールして、「低硝酸」で「エグミのない」おいしいレタスということで更にお客様に
喜んで頂けるということが営業の喜びですね。