2012.07.02(月)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場をめぐる状況その3

 
植物工場の「技術」について、少し述べたいと思います。
 
まずは、植物工場の設備に係る技術です。
植物工場というと「未来の産業」「先端技術」というイメージがあると思います。
実は植物工場自体にはそんなに「画期的な技術」が使われているわけではありません。
 
完全閉鎖型の植物工場では「光」「温度・湿度」「二酸化炭素」「養分」をコントロールして
います。それらのコントロールを効率的に行うために「完全閉鎖」にするのです。
 
光のコントロールというと難しそうですが、蛍光灯などの「人工光」を24時間タイマーで点けたり
消したりしているだけです。
「温度・湿度」だって、業務用エアコンの温度設定(サーモスタット)をしているだけです。
「二酸化炭素」もボンベからチューブを配管して、途中に穴をあけているだけです。
特に技術的な背景のない人でも理解できるレベルの技術です。
 
「養液管理」だけは、栽培の知識がないとどの養分をどのくらい入れたら良いかは分かりませんが
別に「画期的な」アイデアで管理しているわけではありません。
 
こんな「通常のありふれた」技術を組み合わせて成り立っているのが、完全閉鎖型植物工場
です。
全体のバランスは重要なので、「ある程度の規模の運営の経験」があれば設備デザイン
もできると思います。
 
逆に、最先端の技術を導入しようとするから難しい話になるのではないかと筆者は考えています。
植物工場はなにも「先端技術」を使ったものではなくて、「ありふれた」技術を使って「投資金額」
をなるべく少なくすることを考えないと「採算性」で苦しむことになると思っています。