2011.10.11(火)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場産の流通

 
今回は植物工場産野菜の流通方法についてコメントしてみたいと思います。
 
私たちの野菜はいわゆる「青果市場」には全く出荷していません。
JAについても直売所も含めて全く出荷していません。
ホテルやレストランに直接納入しています。いわゆる「直売方式」ですね。
百貨店やスーパー向には「帳合」と呼ばれる業者を通している場合もありますが、野菜自体は
ほとんど各店舗や物流センターに直接納入しています。
 
通常の農家の方は、JAに納入して、青果市場で売買されています。
これが従来から行われている青果物の流通形態です。
最近は農業法人が直接スーパーやレストランに販売するという形式も増えてきましたが、
まだまだ大半の農家はJA流通です。
 
私たちはJAを否定するつもりは全くありませんが、最終消費者に届くまでに多くの業者が
介入することに抵抗感があります。
また、出荷する際に価格が決まっていないという商売には大きな違和感があります。
自分たちが作ったものには自分たちが価格を決めたいという気持ちが強くあります。
 
野菜に限らず、食料品やその他の消費財でも流通が複雑だというのは日本の特徴だと
思います。これからは徐々にではあるでしょうが、変わっていくと思います。
 
 

2011.10.08(土)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場産の価格その2

 
前回は露地野菜との価格比較についてコメントしましたが、今回は植物工場産の価格でも
本当に高いのかという観点からコメントしてみたいと思います。
 
この問題は「歩留まり」と「使い勝手」という2つのポイントで考えます。
 
まずは「歩留まり」です。
私たちの野菜は、家庭でもレストランの厨房でも袋から出してほとんど全部使えます。
通常の露地野菜は「外葉」や「おに葉」と言われるものが付いているので、取りながら内側の
部分を使います。到着した時の状態に寄るのですが、この量が案外多いのです。
 
業務用などでは「外葉をはずし」「異物除去」のための洗い」「殺菌」「水切り」などをしていくと
歩留まり50%程度だと言われています。状態の悪い時は40%を切る場合もあるそうです。
家庭用でもかなりの「廃棄」が起こります。
廃棄した部分もお金を払っていたわけですから50%廃棄なら、使っている部分の価格は2倍
です。
 
次は「使い勝手」です。
私たちの野菜は「低細菌」なので、一般生菌数という観点からは露地野菜を「殺菌剤で洗った
もの」よりも細菌数が少ないのです。洗わずに使えるのです。
このために、洗う「手間が省ける」というばかりにでなく、水っぽくないパリパリしたレタスを
食べられます。
 
家庭用では「お母さん」が手間をかけてくれた「愛情の詰まった」料理が評価されますが
業務用では「省力化」するということも非常に重要なことです。
厨房の人数も昔ほど多くないので「使い勝手」が良いということは評価されます。
 
「歩留まり」で2倍の価格までは受入られる、「使い勝手」の良さで省力化できる。
それに加えて、私たちのアピールしている「無農薬」と「おいしい(低硝酸)」という高品質を
どう評価するかとなります。
 
決して「高い」ことはないという考え方もできます。
実際に私たちのレタスを大量に使ってくれているシェフの中には「最初は高いと思ったけれど
使っていると必ずしも高い感じがしなくなった。むしろ安いくらいだね。」と涙が出るようなことを
言ってくれるシェフもいます。ありがたいことです。
 
 

2011.10.08(土)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場産の価格その1

 
植物工場で生産される野菜の価格は一般的には露地野菜に比べて高いと言われています。
露地野菜の3倍くらいだという人が多いようです。
 
植物工場は「初期投資」が大きく、運営コストも「人件費」「電気代」「輸送費」などがかかるので
高くならざるを得ないということは事実です。
露地野菜に比べて3倍くらいというのも「そうかな・・・」という感じです。
 
「そうかな・・・」という意味は「露地野菜」のコストは本当なのだろうか?という疑問があるのです。
普通の農家は「人件費」を本当にきちんと計算しているのでしょうか? 初期投資(農地の購入)は
きちんと計算しているのでしょうか?
そして、決定的なのは「コストを計算して価格を決めているのだろうか?」ということです。
 
普通の農家(農業法人で大規模経営をしているところは別)は、野菜をJAに出荷して、JAは
市場に繋いで、市場はセリで価格を決めてという仕組みです。
農家は出荷した時点で「価格がいくらなのか?」が分かりません。
市場の相場で「いくらになった」と後で知らされるのです。
 
その「相場の価格」は「生産コスト」とは全く「関係ない」のです。
だから、相場が下がって輸送費も出ないからと「畑でキャベツをつぶしている」という光景が
テレビなどで放送されるのです。
 
何もこの構造は日本だけの問題ではありません。
農業先進国であるアメリカの農家だって「シカゴ相場」で売らざるをえないの同じです。
それでもアメリカの農家はインターネットを使い「シカゴ相場」を見ながら自分で保管する穀物を
「いつ出荷するか」を決めています。
インターネットが普及する前でも「衛星通信」を使って相場を見ているのを若き日の筆者は実際に
見ています。郊外の農家には大きなパラボラアンテナがありました。
 
もちろん、鮮度が命のレタスなどの野菜は出荷のタイミングを決めるのに限界があるのも事実です。
でも、農家の方が自分たちの生産物の価格を自分たちが関与して決めていこうという態度は
日本とはかなり違うと感じています。
 
自分たちで生産したものの価格は自分たちで決めたいというのは自然なことだと思います。
日本でも大きな農業法人ではJAを通さない直接販売で価格交渉を自分でしているところが
出てきています。
ここではJAの存在が大きな「意味」を持ってくるのだと思います。
 
 

2011.10.07(金)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 植物工場の現状 供給力

 
このブログの最近の話題は「植物工場」や「農業」から若干離れた「秩父良いとこーーー」が
多くなっていると感じていました。
正直に言うと、3年近くのブログで植物工場の基本的な話題はかなり言いつくしたという
気持ちがありました。
そこで、あえて「自分の意見」、見方によっては「偏見」が入っても「もう一度植物工場を語ろう」
と考えました。農業雑感のひとつと考えてください。
 
これから何回かに分けて、植物の「供給力」「価格」「流通」「品質」「品目」「JAとの関係」
「建設」「採算性」についてコメントしたいと思います。
 
第1回は「供給力」についてです。
植物工場は「レタスを中心」とした「葉物野菜(葉菜類)」を生産しています。
レタスで言えば「日本中の消費量は凡そ55万トン」と言われています。
もちろんのことですが、その大半は「露地栽培」です。
 
いわゆる植物工場はそのうちでどのくらいあるのでしょうか?
正確な統計は出ていませんが、せいぜい「2000トン」くらいだと考えられています。
そのシェアは「0.3~0.4%」程度なのです。
筆者は個人的に、このシェアが将来的には「10%」程度までいくのではないかと予想しています。
現状の30倍くらいの市場が植物工場の将来にあると言えます。
 
この「10%」というのに確たる確証はありません。
品質的には露地物と大きく違うが、価格的にもかなり高い植物工場の野菜は「安心安全に強い
興味を持つ人」「価格よりも品質を重視する人」などが「高い価格」を負担しても買ってくれるのだ
と考えています。この人達が全体の10%程度かなと。
 
上記の10%は市販用を中心に考えての数字です。
業務用では、また違う考え方ができると思います。
その点は次回の「価格」でコメントします。
 
 

2011.09.16(金)

未来の野菜を作る 無農薬野菜 AAAレタス 農業改革 身分保障

 
経済産業省大臣官房付の古賀茂明氏という人をご存じでしょうか?
かつて、当時自民党の渡辺大臣のもとで「公務員改革」を推し進めていた人です。
現在は、テレビに良く出て「経産省で仕事がなく干されている」「天下りポストを用意したから
辞めろと言われたが拒否した」と言いながら、公務員改革を訴えている人です。
 
筆者はこの人の本を読みました。
文章はお世辞にもうまいとは言えません。ちょっとした報告書といったレベルです。
また、この人を「素晴らしい人」だと称賛するつもりもありません。
 
それでも、公務員改革に限らず、日本の改革にいろいろな示唆をしていることは間違いありません。
組織の中で「あれだけ抵抗」して、自分の信じる(ないしは「係わった」)ことを追求できることは
素晴らしいと思います。
一部の政治家(渡辺みんなの党代表など)やマスコミを味方につけていることも戦略的には
すごいと思います。応援したいひとですね。
 
この古賀茂明さんが本に書いてあったことで非常に印象に残っているのは「日本は身分社会」だ
ということです。日本は明治維新で「四民平等」「身分制の廃止」を断行したはずです。
その日本を「身分社会」だと言いきるのです。
 
確かに古賀さんを紹介するマスコミでも「身分を守られている公務員」という表現がなされます。
古賀さんによると「身分としての公務員」の中にも「キャリア組」という「上級身分」が存在する。
民間企業でも非正規社員が問題になっているなかで、「正社員」という身分が存在する。
中小企業でも「オーナーファミリー」という「特別な身分」が存在する。
 
このように見てくると「農業」にも「農家という身分」が存在するというのです。
農家に生まれただけで、実際には地元企業に務めるサラリーマンなのに、「戸別所得補償」という
「身分保障」が得られるというのです。
(実際には多少でも農業をしていることが「多分」条件になるのでしょうが、夕方や休みの日に
 ちょっと農作業をするというだけでしょう)
 
農業で言えば、生産物を消費者マーケットに「ある程度の規模」で「安定的に供給」してこそ
日本農業を支える農家だと思います。
自家消費だけとか、親戚や近所に配るだけの農業は「家庭菜園」であり、税金を使って保護する
対象にはすべきでないというのが論理だと思います。
 
家庭菜園であれば、宅地並みの固定資産税を払うべきです。
それを維持できないなら日本農業を支える農家に「農地」を集約していくべきだと考えます。
そのうえで、「日本農業を支える農業者」に支援を行うのであれば国民の支持が得られるの
だと思います。