植物工場とは「工業」なのでしょうか?「農業」なのでしょうか?
見る人、見る角度によって答えはどちらにもなります。
筆者は「両方です」と言っています。
野菜を作っているのですから「農業」であることは間違いありません。
露地の農業と大きく違うところは「室内」で「土を使わず」に栽培しているところです。
でも、野菜を作っているのです。農業だと思います。
一方で、完全閉鎖型では環境(光、温度・湿度、二酸化炭素、養分)をコントロールしている
ので「工業」としての管理が必要です。管理方法からみると「工業」なのです。
植物工場というのは「農業としての栽培ノウハウ」と「工業としての工場運営ノウハウ」の
二つが必要なのです。
筆者があえて「ノウハウ」と書いているので、大学などで研究している「栽培技術」と区別して
いるのです。
「技術」についてはアカデミックな面で「大学」の先生たちの方がはるかに上です。
栽培についての技術については私たちもいろいろと教えて貰っています。
でも「商業規模の植物工場」での「栽培ノウハウ」は通常の大学にはありません。
「研究用小規模植物工場」での栽培と「商業規模の植物工場」の栽培での「ノウハウ」は
違うのです。
また、大勢の作業員に効率よく働いいて貰うためには、工業的な「ノウハウ」が必要です。
このような状況から「植物工場の運営ノウハウ」という概念が出てきます。
大きな投資をして植物工場を建設したのだから「スイッチを押せば」自動的に野菜が出てくるという
考え方は大きな間違いです。
自動車を買えば、全く運転の経験のない人でも「自動車の運転」ができると考えますか?
自動車学校で「運転を習う」というのが常識ですよね。
植物工場でも「運営ノウハウ」を習うのは当然なのです。
商業規模の植物工場では 「栽培ノウハウ」と「工場運営ノウハウ」を勉強しなければなりません。
これを「習う」のが「栽培指導」を受けるということです。
私たちは導入までの「コンサルティング」に加えて、植物工場稼働前と稼働後に「栽培指導」を
行える体制を整えています。
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